医療の課題として
①高齢化(超高齢化)
②医療費の増加
③平均寿命と健康寿命の乖離
があり、この問題は日本だけではなく世界レベルで考える必要がある。
さらに年齢構造だけでなく、疾病構造と、世界人口と所得構造を合わせて考える必要もある。
ということは中間の所得層へのサービスを考えることが必要で、マーケットを考慮すべきである。
ここで重要なことは社会の保険制度や、医療の提供の仕組みによって、医療費の増加具合が変わってくることと、生活習慣病が医療費を大きく圧迫しているのが現状であることを理解することである。
平均寿命と健康寿命の乖離を少しでも解決するために
健康寿命の延伸、世界の最先端の健康立国を目指すことが必要である。
現状の問題点を踏まえた上で医用機器、医療システムに求められるものは
1臨床有用性が高い
2医療を全般に亘って支援する
3病院経営、医療費削減に貢献する
である。
臨床の有用性については
効果が高く、副作用が小さいいことが重要であることを理解して、
臨床判断のための様々な疾患に対応したアプリケーションの開発が必要になってくる
ワークステーションやCPUのパワーが向上することによって色々なアルゴリズムが使えるようになっているので、うまく使いこなす必要がある。
臨床有用性が高い画像診断装置の例
SMI 微細血流イメージング法 https://www.toshiba.co.jp/tech/review/2015/07/70_07pdf/a06.pdf
というものがある。画像診断の進歩の考え方として下の図のようなものがある。
体の働きをみる機能診断はRI診断(核医学)からMRIやCT perfusionに移行していっている
プロトン密度強調像のように100μmのレゾリューションで撮影することもできる技術がある。
ワークフローの改善
を考慮した、臨床ワークフローのトータルサポートが必要になる。
診断や治療の効果的な支援や医療情報の有効活用が重要で、一つの装置だけでは難しいので
ワークフローに応じて色々な装置を使用するトータルのソリューションを提供する。
一回の画像検査による画像の枚数が増えてきているので、CAD(コンピュータアシスト診断)が
再び注目を集めてきている。
コンピュータで何かがあるということを表示することにより、読影医を補助して見落としを
防ぐという方向で研究が進んできているようである。
経営
経営の技術を理解しながら色々なサービスを提供していく必要がある。
保守サービス
製品を壊れないように効率的に使っていく。
装置自体も高いので効率的に使われているかということを把握しもらうために
プロトコルマネジメントを行なったり、放射線量をチェックできるような仕組みを
提供できるようにしている。
つまり装置を入れるだけでなく、装置を入れた後の運用を含めてサービスを提供
することが病院経営にとっては重要なことになる。
まとめ
グローバルR&Dの重要性と途上国への医療技術の展開を考える必要があり、
医療のワークフローの効率化を考える必要があり、これは医療を受けたい人は増えるが、医療を提供
する人はそんなに伸びないので、機械によるフォローが必要になってくる。
これは他の事業でも度々話題になる、DXに通じる考え方だと思われる。
特に医療の画像診断分野ではAiを使用するというと、診断や所見の発見
に利用すると考えられがちだが、それだけではなく医療行為自体のワークフローの
効率化を行うことによって一人当たりにかける時間を短縮することが可能になる。
グローバルでのR&Dが重要で世界の動きを見ながら、どうやって自分たちの
医療技術を提供するかが重要になる。
私見
画像診断の分野にAiを導入するとなれば、病変の発見や診断など読影の分野に
利用することは簡単に思いつくが、それだけではなく医療のワークフローの効率化全体
に利用しているということが新鮮だった。
技術的な話で言えば、CTなど画像再構成が必要な機器でのアルゴリズムに利用する
という話が興味深く、DLR(Deep Learning Reconstruction)の考え方は概念自体
が新鮮でこれから注目すべきだと思われる。
参考文献、資料、index
15分でわかる(?)MRI https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/MRI-15-min.pdf
UHR detection system
Aice https://jp.medical.canon/products/computed-tomography/aice
FBP(filter back projection)
逐次近似画像再構成法 http://www.jat-jrs.jp/journal/41/41-2-4557shino2.pdf
DLR https://www.youtube.com/watch?v=7Jfns-YQcwI